チーム医療で薬剤師の立場の変化と転職事情
更新:2023/04/12
[モチベーション, 勤務形態, 職種・勤務先]チーム医療で薬剤師の立場は大きく変化していて、それは6年制導入などからも感じられます。
しかしだからといってチーム医療を行うためのハードルが高くなったと考えるのは少々短絡的かもしれません。
ただし、転職先の選び方に失敗するとせっかくのチャンスをムダにするかもしれないので、薬剤師の転職事情とともに考えられるリスクを考えていき、転職成功を目指しましょう☆☆☆
チーム医療の薬剤師、訓練されてないとキツイ?
チーム医療で薬剤師の存在は年々大きくなっていると言っても過言ではないでしょう。
それは、薬剤師の育成期間が4年から6年に延長されたことからも国が認めたということが分かります。
さらに薬剤師の中ででも、専門薬剤師という存在が広く知られるようになり、チーム医療の中ででもその深い知識や技術は重宝されているのです。
そのため、以前であれば病院などの医療の現場で医師をトップに作られていたピラミッド型の指示系統が変わり、チーム医療は看護師や薬剤師、理学療法士といった専門分野を持つ人材が集まり、対等な立場で1つの症例に向き合っていくという形に変わりつつあります。
これに伴い、薬剤師の6年教育の中では倫理やコミュニケーションに焦点を当てた授業が増えてきています。
ただ医師の指示を待つだけでなく、積極的に患者さんとのコミュニケーションをとり、独自の視点から治療法を模索することができるように、そして協調性を持って円滑なチーム医療を行えるようにするためです。
これは薬学部だけに見られる傾向ではなく、医学部でもチーム医療を意識して入学試験の際に面接を設けることでコミュニケーションの取れる人材かを見極める大学も増えてきています。
技術さえあればいいというものではなく、チーム医療に携わる医療人には倫理観のある人間性も必要となっているのです。
チーム医療の薬剤師になるために必要なこととは?
チーム医療の薬剤師には患者のみならず、チーム内のメンバーともコミュニケーションをとることが重要になります。
そのため、6年制以前の卒業生のため、チーム医療に自信がない、病院で働いた経験がないからいきなりチーム医療は怖い・・・という薬剤師さんもおられるかもしれません。
しかし、そのような心配をする必要はありません。
チーム医療は確かにチームという形がありますが、それを構成する人が変われば医療の方法や話し合いの仕方、治療の進め方など異なりますし、コミュニケーション方法も変わってきます。
そのため、むしろ他の仕事でコミュニケーション能力を鍛えていた薬剤師のほうが柔軟に対応できる可能性が高いです。
特にMRやCRA、SMOなど企業相手、病院相手の交渉事中心の営業寄りの職業はビジネスマナーもなっているということでむしろへたな病院での仕事経験者より円滑に作業を行える可能性があります。
また、ドラッグストアの薬剤師は様々な仕事をする人間と一緒に作業したり、お客さんの対応を行う事に慣れていますし、調剤薬局業務経験者であれば、狭い人間関係でもうまくやっていける可能性が高いです。
薬剤師が主に就く仕事についていなかったり、就業すら未経験であっても、人は人と関わっていくので知らず知らずにコミュニケーション能力というのは発揮されます。
要するに、重要なのは前職ではなく、チーム医療に関わる中でいかに成長できるか、なのです。
もちろん経験があれば就職面接などで有利ですが、その程度です。あくまで本人次第、ということです。
チーム医療の薬剤師の立場は本当に変わってきたのか?
チーム医療は薬剤師の立場を本当に向上させたのか?
というのは、実はまだ疑問が残ります。学部生時代の実習のなかには、医学部と合同で行われる実習があります。
この際にどうしても幅広い分野を網羅している医学生がリードをとりがちです。
医学部も薬の勉強はしますし、薬学部ほど薬に関しては深く突っ込んでいないといえど、基礎的な知識は持っています。
そのため、チーム医療を意識している医学生のいるグループにいれば、使う薬剤の注意事項を聞いてきてくれることで団結力を高められますが、残念ながらこのような実習の場にそのような医者の卵がいなければ医学生主導で実習は進められるでしょう。
そして、実際に就職した後の病院などでもチーム医療というよりは未だに医師の独断がほとんどというケースが残っています。
特に大病院や有名な老舗病院になると保守的な医療人が多く、なかなかチームとして薬剤師が活躍するのが難しい場合があります。
そのような環境はやりがいを奪っていき、転職理由の1つとなりがちです。
せっかくチーム医療がしたくて転職したのにチーム医療が出来ない、なんて理由で再度転職なんて時間がもったいないです。
そうならないために出来るだけ情報を集め、プロに相談することが重要です。
そこでオススメなのが、薬剤師転職サイトに登録して、求人票などの情報収集を行うとともに、転職サイトから利用できる転職エージェントに相談することです。
その職場での経営方針や実情というような、自分で調べるだけではなかなかわからないことも知ることができる可能性が高いので、ぜひ登録から始めてみましょう。
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