卸の薬剤師は給料が高い?仕事はどういったことするの?
更新:2023/03/30
[職種・勤務先]薬剤師の薬のプロとしての幅広い知識が最も必要とされていると言っても過言ではないのが、医薬品卸で働く薬剤師ではないでしょうか?
基本的に調剤薬局では近くの病院の扱う分野の知識に偏りやすいですし、企業であれば、自社製品、他社の競合商品に詳しくても、全く違う分野の知識は疎くなってしまうものです。
大きな総合病院でも専門薬剤師は自分の専門に特化しまいがちです。
その中で、様々な情報を扱う医薬品卸売業がもっとも広範囲での知識が必要な仕事といえるでしょう☆☆☆
この記事の内容はこれ!
卸 薬剤師はなぜ卸の現場で必要なのか?
卸の薬剤師は、そもそも、なぜ必要とされるのでしょうか?
卸の役割は、様々な製薬企業の製品を揃え、必要に応じて病院や調剤薬局などに届けることです。
製薬企業の数は多く、例え一つの分野の薬品を集めるだけでも様々な企業と取引を行わなければいけません。
そうなるとどうしても作業効率も下がりますし、安定した供給ができなくなります。
そこで、卸は様々な医薬品を取り揃えておくことで、その注文を一括して行えるのです。
そのため、この中で薬剤師に求められるのは、物理的な仕入れや納品ではなく、情報という無形のものの収集、そして提供です。
ジェネリック医薬品の登場もあることから、様々な医薬品が増えてきています。そのため、情報というものが重視されます。
多くの医薬品情報を持つ卸の薬剤師は、医療施設などに、的確な製品情報の他にも、流通に関わる薬事法や医療法といった法律を知っていなければなりません。
そのため、薬のプロとしての薬剤師の腕が必要になるのです。
卸 薬剤師は営業職?専門職?なにするの?
卸の薬剤師は、それでは具体的に何をするのでしょうか? 卸売、というと大きな会社などから商品を集め、それを必要とする所に出荷する仲介役のイメージが有るかもしれません。
実際に動きまわって情報収集、及び営業を行うのは、通称MS(Marketing Specialist)、と呼ばれる仕事で、もちろんこれを薬剤師が行う場合もありますが、どちらかというとそれを管理する管理薬剤師がより薬剤師の専門性を活かした仕事と言っていいでしょう。
MSの仕事の重点は営業よりかは情報収集と情報提供に置かれます。
簡単にいえば、これに効く薬は持っているか?、と聞かれて、はい、いいえ、と答えられるかということです。
当然のことながら、そこでわかりません、といえば信頼関係にも響きますし、せっかくの営業チャンスをみすみす逃してしまうことになります。
卸の数は1つではありません。だいぶ統合が進み、全国的にも20年ほど前には300を超える卸がありながら、ここ数年で100を切るまでになりました。
それでも競争が収まったわけではなく、大手同士がしのぎを削る展開になっています。
情報量が成功の鍵となっているのです。
対して管理薬剤師の主な役割は上記に述べたMSの教育と管理です。
情報を扱うMSを教育するには、管理薬剤師には、それ以上の知識が必要です。
また、医薬業界は日々変化しています。そのため、管理を行うために日々の情報収集が重要です。
MSの集めてきた情報を整理し、製薬企業、そして病院や調剤薬局に提供できるように整理します。
また、企業で言うならば、学術職に近い、セミナーの開講なども行います。取引先からの問い合わせに対応したりといった仕事も行います。
以上のことから、卸の薬剤師が営業職、というよりはより利益追求を除いた情報管理者、と言えるでしょう。
卸 薬剤師は給与が良い!?将来有望株?
卸の薬剤師の給料を平均的に見ると、年収が400万円程度の調剤薬局や病院と比べ、500万円程度にもなるので良いといえるでしょう。
しかし卸 薬剤師の給料には幅があります。ランクで言うならばMSの上に管理薬剤師があります。
そのため、管理薬剤師になることで役職手当がつき、年収700万円にもなるので、より給与が良いといえるでしょう。
更に最近では卸で得られた知識を活用して新薬の開発を行うところも出ていることから、研究にも関わることが出来て、そこでまた研究手当といったようなものがつくとと考えたら、より大きな昇給が見込めるでしょう。
しかし逆に言えば、MSのままだと平社員のまま、あまり年収アップは狙えません。
頭打ちにならないためには、管理薬剤師になることが重要といえるでしょう。
卸の薬剤師のやりがいってどこから生まれるのか。
卸の薬剤師の最大のやりがいは、関われる薬の数ではないでしょうか?
ここまで薬についての知識を得られる仕事は他にはないでしょう。最近では統合も進み、大手が多いことからその分情報量の幅は広くなります。
そのため、様々な場面でその知識は必要とされ、その都度やりがいを感じられるでしょう。
さらに最近では研究にも関われることからもやりがいを感じられると言えます。
また、あくまで卸は慈善団体ではなく、営利団体です。
そのため、会社としての最終目標はより多くの出荷を行うことで仕入れの数、そして品揃えを増やすことにあります。
したがって、商品の取引が成功することでのやりがいもあります。
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一言で卸といっても、その規模や仕事内容は異なってきます。
それらの内情で比較したり、薬剤師転職エージェントに依頼することでぴったりの職場を見つけられるでしょう。
医薬品の卸をやっている企業の中には、調剤薬局を展開している企業もあります。
例えば、この2つの企業。
- スズケン(調剤薬局:ファーコス薬局とエスマイル薬局)
- 東邦ホールディングス(調剤薬局:ファーマみらい)
スズケンは医薬品卸業界の第3位、東邦ホールディングスは第4位の巨大企業です。
もし、「卸も良いけど、調剤薬局も気になる」という人は、「スズケン(ファーコス薬局・エスマイル薬局)の薬剤師の年収と評判」と「ファーマみらい(東邦ホールディングス)の薬剤師の年収と評判は?」も一緒に読んでみてください。
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