薬剤師の職業病は何がある?職業病別に原因と対処法を伝授!
更新:2023/05/17
[不安と悩み]薬剤師の職業病にあなたは悩んでいませんか?
薬剤師だからこそ起こりやすい病気・体の不調にはいろいろあります。
薬剤師の職業病の種類とその原因・対処法を見ていきましょう。
目次
薬剤師の職業病には何がある?
薬剤師の職業病と言われる疾患・体の不調にはどのようなものがあるでしょうか?
薬剤師の職業病を一覧で見ていきましょう。
- 腰痛&ヘルニア
- 肩こり
- 腱鞘炎
- 足のむくみ
これらの薬剤師の職業病は、職場の種類に関係なく起こる可能性があります。
職場によってなりやすいもの・なりにくいものはありますが、病院勤務だろうと、調剤薬局勤務だろうと、ドラッグストア勤務だろうと、これらの職業病に悩むことはあります。
今は、これらの職業病とは無縁だったとしても、薬剤師として働き続ける限り、職業病に悩まされることになるリスクは常にあります。
もしかしたら、それは明日かもしれません。
だから、薬剤師は職業病の原因や対処法を知って、職業病の予防をしたり、うまく付き合っていく必要があるのです。
薬剤師の職業病の原因と対処法①:腰痛&ヘルニア
薬剤師の職業病の原因と対処法、まず1つ目が腰痛とヘルニアです。
腰痛とヘルニアは薬剤師の職業病の代表例と言って良いでしょう。
腰痛が悪化すると、背骨のクッションの役割をしている椎間板が飛び出てしまい、神経を圧迫して、腰部や臀部に痛みが生じたり、下肢のしびれが生じたりします。これがヘルニア(椎間板ヘルニア)です。
腰痛・ヘルニアの原因は腰への負担
薬剤師は腰に負担がかかる仕事が多いため、腰痛・ヘルニアになりやすいです。
立っている時の姿勢が悪い
まず、ヘルニアが最も多い調剤薬局やドラッグストア薬剤師ですが、その最も大きな原因は立っているときの姿勢であると言えるでしょう。
まっすぐ立っているつもりでも、長時間立ち仕事をしていると、つい左右どちらかに体重を預けてしまいます。
これによって体重が偏ってしまい、骨盤にゆがみが生じ、その結果腰痛になります。
筋肉疲労
また、筋肉疲労も腰痛の原因の一つです。長時間の立ち仕事は、ずっと背中・おなか・お尻の筋肉に緊張をもたらし、負荷がかけてしまうことで筋肉疲労が起こります。
筋肉の緊張により筋肉が固くなり、血行不良が起きてしまい、老廃物や疲労物質の蓄積で腰痛になります。
靴が合わない
また、意外と見落としがちですが、合っていない靴を履いていることも腰痛の原因になります。形があっていない靴では体のバランスを取ることができず、筋肉疲労や骨盤のずれを引き起こしてしまいます。
特にヒールなどの不自然な姿勢は腰への負担が大きく、腰痛の症状が出やすくなります。
重いものを持つなど腰に負担がかかる
ドラッグストアでは様々な日用品を扱うので、それらの商品を並べたり棚卸をする際には立ったりしゃがんだりと大きな負担があります。
また、力仕事に無縁そうな調剤薬局ですが、重いシップの束を運ぶ際には思いのほか腰に負担をかけます。
企業で内勤パソコン業務で同じ姿勢でいればその姿勢が悪ければ悪いほど腰に負担がかかります。外勤でも荷物を抱え、駆け回っていれば腰痛まっしぐらです。
腰痛&ヘルニアの対処法
腰痛やヘルニアの対処法、まず簡単にできることはストレッチです。
筋肉疲労による筋肉のこわばりをほぐすためにゆっくりと腰を回したり、腰をそらせてみたりという軽いもので大丈夫です。それだけでも血流が改善されます。
他には、ツボ押しがあります。
腰※記事では「こち」になっていましたので要修正※付近にある膀胱兪であったり、殷門という太ももにあるツボを刺激するとよいでしょう。
また、睡眠環境の改善も考えることをお勧めします。
例えば合わない高さの枕、布団の硬さ、柔らかさは、腰痛以外でも頭痛や肩こりなどの原因になります。ネットでも簡単に買える時代にはなっていますが、専門店に行ってみて、実際にどのような寝具が合うか見てもらうのもよいでしょう。
その他、自分に合う靴を履くことや仕事中に良い姿勢を保つように心がけるだけでも、腰痛・ヘルニア対策になります。
また、自宅では体幹を鍛えるトレーニングをするのもおすすめです。
体幹を鍛えることで、インナーマッスルでしっかりと腰・背骨を支えることができるので、腰痛・ヘルニア対策になります。
プランクを1日30秒~1分やることから始めてみましょう。
ただ、プランクは正しい姿勢で行わないと、腰痛の原因になりますので、気を付けてください。
その他、「今日は棚卸」のように腰に負担がかかることがわかっている日には、腰用サポーター(腰痛ベルト)をしておくことをおすすめします。
薬剤師の職業病の原因と対処法②:肩こり
肩こりの原因はデスクワークの多さ
薬剤師の職業病の2つ目は肩こりです。
薬剤師は腰に負担がかかるような仕事も多いですが、デスクワークも多いですよね。
薬歴を書いたりしていると、どうしてもパソコンの前に座っている時間が長くなります。
それ以外でも、身体をダイナミックに動かすような仕事はなく、調剤をする時も同じ姿勢を長時間続けるので、どうしても肩周辺の筋肉は凝り固まり、血行が悪くなってしまいます。
肩こりの対処法はストレッチ
肩こりに悩んでいる薬剤師さんは、こまめにストレッチをすることを心がけましょう。
背筋を伸ばして、両腕を肩の高さで横に広げ、そこから肘を曲げて指を両肩に置きます。
そこから肘を大きく円を描きながら回すようにしましょう。
まずは後ろ回しに5回。
それから前まわしに5回。
これだけで肩甲骨から肩にかけての筋肉をしっかり動かすことができるので、肩こり解消につながります。
この時、胸を張るようにすると、さらに効果的ですよ。
また、肩こりに悩んでいる薬剤師さんは、同時に腰痛にも悩まされていると思いますので、定期的にマッサージ・整体に行って、しっかり筋肉のコリをほぐしてもらうようにすると良いでしょう。
マッサージ・整体に行くと、身体のメンテナンスができるほか、気分的にもリフレッシュできますよね。
薬剤師の職業病の原因と対処法③:腱鞘炎
腱鞘炎の原因は手首への負担
現在は、ほとんどの職場で薬歴はパソコン入力になっていますので、「薬歴の書きすぎで腱鞘炎&ペンだこ」という薬剤師はほぼいないでしょう。
ただ、パソコンを使っていて腱鞘炎になることはあります。
また、調剤薬局では、錠剤をヒートから取り出す単調作業や薬歴を書く作業は手首に大きな負担をかけてしまいます。
そのため、手書きは少なくなったけれど、腱鞘炎になってしまうという薬剤師さんは少なくありません。
腱鞘炎の対処法は机の高さの見直し&ストレッチ
基本的な腱鞘炎の対処法は「安静」です。
でも、薬剤師をしている限り、手首を安静にしていることなんてなかなかできません。
手首を使わないと、仕事ができないことも多いですから。
では、どうすれば良いのでしょうか?
パソコン作業が多い薬剤師さんは机といすの高さを見直してみましょう。
パソコン・マウスの高さによっては、手首に負担がかかっている可能性があります。
手首への負担を軽減するためにも、まずは机といすの高さはちょうど良いかを確認して調整しましょう。
また、手首のストレッチも大切です。
関節が硬くなってしまうと、手首への負担は大きくなります。
グーパーグーパーしたり、指先を手背側にそらしたりするだけでもOKです。
痛みが増強しない範囲で行いましょう。
薬剤師の職業病の原因と対処法④:足のむくみ
足のむくみの原因は立ちっぱなし
薬剤師の職業病には足のむくみもあります。
1日の勤務が終わると、足がパンパンにむくんでしまうという薬剤師さんは多いと思います。
仕事用の靴から通勤用の靴に履き替えた時、足がパンパンでパンプスが入らない・・・なんてことも珍しくありません。
薬剤師は1日中立ちっぱなしで仕事をするし、それほどあまり歩かずにその場で立って仕事をすることが多いので、足のふくらはぎの筋肉のポンプ機能があまり働かず、リンパ液が下肢に貯留しやすくなり、足のむくみが生じます。
立ちっぱなしでも歩き回っていれば、そこまで足のむくみはひどくなりませんが、立ったままその場で仕事をする場合はどうしても足がむくんでしまいます。
足のむくみの対処法はその場で運動&着圧ソックス
足のむくみの対処法はその場で運動をすることです。
その場で立ったまま、踵の上げ下ろしをするだけでも、ふくらはぎの筋肉を動かせるので、むくみ予防になります。
また、足首を回す運動もおすすめです。
着圧ソックスを履いておくことも、足のむくみ対策には効果がありますよ!
まとめ
薬剤師の職業病の原因と対処法をまとめました。
ご紹介した対処法を実践しても、症状が軽減しない場合は病院への受診&転職を考えたほうが良いでしょう。
そうしないと、症状が悪化してしまいます。
薬剤師の職業病は、薬剤師の仕事をしている限り起こり得るものですが、あなたが悩んでいる職業病のリスクが少ない職場はあります。
職業病とはうまく付き合っていく必要がありますので、うまく付き合っていける職場で働きましょう。
腰痛・ヘルニアがひどいなら、デスクワークが多めの職場が良いですし、肩こりがひどいなら、デスクワーク少なめの職場が良いでしょう。
デスクワークの割合などを詳しく知るためには、転職サイトを利用すると良いですよ!
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執筆者情報
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