薬剤師、求人で産休・育休取得実績ありの職場のメリット、デメリット
更新:2023/04/25
[雇用条件]薬剤師の求人で産休・育休取得実績ありという言葉は女性が多い職業であることからよく聞かれます。
やはり少子化対策が求められる時代でありますので、妊娠に出産、育児に関わってくる法律や保障などが整備されている就職先が注目されています。
2010年には育児・介護休業法が変わり、男性も育児休業が取得可能となりました。
しかし、法律ができても実際に実績がないと不安です。薬剤師が実績を備えた就職先を見つける際に必要なポイントを見ていきましょう。☆☆☆
この記事の内容はこれ!
薬剤師の求人で産休・育休取得実績あり、とは
薬剤師の求人で産休・育休取得実績あり、というのはどのような事が期待できるのでしょうか。
まず育児休暇と産休というものについて基本的な点を確認しておきましょう。産休・育児休暇は並列してよく扱われますが、その取得条件に違いがあります。
生後8週間までの産休は誰にでも取得可能ですが、育休、もしくは育児休暇に関しては取得に一定の条件があります。
育児休暇は申請することで生後1年まで取得が認められます。
ただし1年以上、間をおかずに雇用されていた人、子どもが1歳に到達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれる人、そして育児休暇終了後、最低1年は勤務することが見込まれる人、という条件に当てはまる場合のみです。
そのため、転職して半年でいきなり育児休暇を取得することはできませんし、契約社員の立場で、育児休暇終了後の半年で契約の更新がないことがわかっていれば育児休暇の取得は難しいと言えます。
このように条件付きではありますが、母親が、夫婦が赤ちゃんの子育てのために最低限の時間を取得できる法整備が整えられている流れができているといえます。
ですが、いくら法整備が行われてきているとはいえ、実際に薬剤師が取得できるかというのはまた別の話です。
もちろん、法律でこの休暇は定められていますから、基本的な権利です。申し立てれば事業者側が拒否することは出来ません。
しかし残念ながら事業者側にも都合があります。
特に余裕が無い場合、薬剤師側の権利を事業者は拒否できないですが、取りづらい雰囲気を出すことがあります。
また、そのような雰囲気がなくともこれまでに育児休暇を取得した薬剤師がいないなどの場合は、他の従業員の評価や目が気になって、諦める人も少なくありません。
いくら職場に女性が多く、育休が取得しやすいと言われる薬剤師でも、職場の種類によっては十分にその保証を活かせないというのが実情と言えます。
これは個人の感覚にもよりますが、取りづらいと感じるのであれば将来を見越して退職して転職するのも手段の一つと言えるでしょう。
薬剤師の求人、産休・育休取得実績ありなら公務員がおすすめ?
薬剤師の求人で産休・育休取得実績ありのものを探しているのであれば、やはり公務員が良いのでしょうか?
法律を作り、権利を管理している国の機関であれば、確実に産休・育休取得が可能で、実績もあります。
国公立病院や各県、市町村の保健所の薬剤師として勤務する場合、最も育児休暇を取得しやすいと言えるでしょう。
ただ取得できるだけでなく、取得可能期間も法律で決められている期間よりも長く取得できるところもあり、さらに休暇中でも収入がある制度であったり、手当が出るところも多くあります。
その具体的な期間や支給額は職業や自治体、そして管轄によっても異なってきますが、具体例を挙げるのであれば、国立病院などでは最長3年の育児休暇が取得可能な場所もあります。
薬剤師の求人、産休・育休取得実績ありなら大手企業?
薬剤師の求人で産休・育休取得実績ありの民間企業を狙うのであれば、老舗の大企業が一番でしょう。
古くからある大手の製薬企業や卸の企業などであれば、経営基盤がしっかりしていて、休暇取得中にもきちんと代わりの者がいて、なおかつ戻るまでポストを空けておくだけの余裕がある大手で働くことできっちり休暇を取ることが出来ます。
このような企業であれば、育児休暇などにかぎらず、他の労働者に与えられるべきとされている権利や制度が利用しやすく、たとえ独身であっても安心して働ける場所になる傾向があります。
さらに大手であれば様々な人がいて、人数が多いので実際に産休・育休を取得した人と会える可能性が高いですし、同時に周囲のスタッフからの理解も得られやすいです。
また、大手の調剤薬局やドラッグストアであればチェーン展開などで全国各地に就業場所が用意されているので、実家に戻って、産休・育休を取得し、そのまま実家の側で働くことを考えている人でも働ける可能性が高いです。
CROのCRAや製薬企業のMRとして働く場合、各地域に営業所がある場合が多く、同様に産休育休にあわせて働き場所を変えることが可能といえます。
ただし、裏を返すと、大手であれば換えが効くのでむしろ退職を促されたりするので、注意しなければならないです。
薬剤師の求人、産休・育休取得実績ありの小さな民間企業は?
薬剤師の求人、産休・育休取得実績ありの小さな会社はないのでしょうか。
実は小さな会社でも産休・育休取得実績ありの就職先が見つけられます。
小さければ、会社の中の人がお互いに顔見知りで現状を理解して貰う機会を得やすく、結果として産休・育休が取得し易い環境になっていることがあります。
また、人が少ない中で仕事をするので、新しく人を雇って仕事を教えるよりも復帰を待っている方が良い、という考えもあることから産休・育休の制度が整備されていることがあります。
しかし、小さな会社だとそもそも休みが取りにくいということもありますので注意が必要です。
転職先を見る際にきちんと産休・育休取得の実績があるかどうかは非常に重要なポイントであるといえます。
薬剤師 求人 産休・育休取得実績あり、の実際のところは?
薬剤師の求人で産休・育休取得実績あり、というのは当然の事のように思えますが、先ほども触れたように取りづらい雰囲気の強い職場も多く存在します。
では、実際には産休育休取得実績ありの職場というのはどのくらいの割合で存在するのでしょうか?
ご参考までに、マイナビ薬剤師調べの「全国の産休・育休取得実績のある職場の割合」を以下に置いておきますので、ご覧ください。
※調査日時:2016年2月(非公開求人を除く)
全体の求人数 | 産休・育休取得実績ありの求人数 | 産休・育休取得実績ありの求人の比率 | |
調剤薬局 | 26554件 | 15802件 | 59.50% |
ドラッグストア | 11954件 | 9228件 | 77.20% |
病院 | 1662件 | 866件 | 52.10% |
企業 | 251件 | 151件 | 60.10% |
ドラッグストアが8割弱と、産休育休取得実績ありの比率が一番高い事がわかります。
その他の業種も5~6割ほどの職場が産休育休取得実績あり、となっていますね。
逆に言えば、3~5割ほどの職場では産休・育休の取得が難しい、言い出しにくいということになります。
どうでしょうか?ご想像よりも、産休・育休取得実績ありではない職場の比率は高かったのではないでしょうか?
大手企業であれば、産休・育休取得実績がない事は、まず有り得ません。となると、産休育休取得実績ありの比率を下げているのはやはり中小の職場、ということになりますね。
先ほど触れたように小さな会社でも産休・育休取得実績ありの就職先はありますが、そうでない会社も多いという事です。
この現実を考えると、求人選び、特に中小規模の職場の求人選びは慎重な下調べに基づいて行わないといけない、という事がわかります。
しかし、全ての会社が産休・育休取得実績を公開しているわけではありませんし、何よりあなた一人で下調べをするのには限界があります。
その際に力となってくれるのが、多くの情報を提供してくれる薬剤師のための専門転職支援サービスです。
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