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薬剤師の調剤ミスの実態とは!?

更新:2023/04/14

[不安と悩み]

薬剤師の調剤ミスの実態について、今回はお話しましょう。薬剤師が仕事をする上で、一番の不安は、調剤ミスを行い、患者さんに迷惑をかけることでしょう。

迷惑、で済むならまだ良いのですが、医療過誤が原因で患者さんに後遺症が出たりさらには死亡させてしまっては、すみませんでした、という言葉では済まされません。

しかし、実際にどのような処分があるのか、どんな理由があったのか、というのは知られていません。

単純に勘違いである場合であったり、労働環境が悪く、ケアレスミスが頻発する職場だったり、例えその報告があっても行動に移さず、放置してしまったり・・・

原因は様々ですが、結果的にどのようなことになって行くのでしょう?☆☆☆

薬剤師の調剤ミスでの処分って?

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薬剤師の調剤ミスの結果で患者さんにどれくらいの健康被害が出たかという程度で処分は決まります。

もし、患者さんが死亡又は、後遺症を残すような重篤な場合、警察が介入し、業務上過失致死傷罪で立件され、実際にミスを犯した薬剤師、そして管理薬剤師、さらに薬局開設者が刑事罰を受けます。

しかし、行政的な処分としては、薬局の認可取り消しなどに発展することはなく、責任者の薬剤師の資格剥奪もありません。

あって、薬剤師の資格停止数ヶ月から1年程度といった所でしょう。

もし、患者さんが入院を必要とまでした健康被害が発生していながら、既に元通り回復できている場合は、ほぼ上記と同様ですが、薬剤師の資格の停止期間がもう少し短くなります。

そして患者さんへの健康被害が軽く済んだ場合は、警察の介入は一応ありますが、基本的に起訴猶予になります。行政処分にいたっては、特におとがめはなしの場合も多いです。

また、患者さんが服用前に気づいたりした場合なら、何ら処分はありません

このように、ぱっとみると、そこまで不安に思うことはないのでは・・・?

と思ってしまった方がいるのであれば、それは薬剤師をただの仕事としてしか感じてないという証拠です。

人の命を預かるものとして、きちんと責任を持って仕事をまっとうしなければいけません。

調剤ミスというものは、あってはならないことですが、やはり、一部の薬局でろくに確認もせず患者さんに渡したりして、平均して数年に1件は、残念ながら死亡事故も必ずと言っていいほど起きています。

それでは、次にそのような事が起きてしまった際に活用できる保険制度について説明したいと思います。

薬剤師の調剤ミスで活用される、賠償責任保険制度とは?

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薬剤師の調剤ミスが起きてしまったときの為の、保険制度があります。

この保険制度は、薬剤師が日々安心して業務に専念できるようにするためにあるものです

調剤ミスなどの不慮の事故により、裁判などで賠償責任を問われた時の損害に対しての保険金が支払われる、といった制度です。

近年では、病院での薬局、薬剤部において調剤事故が発生した場合に、薬剤師個人が賠償責任を負うこととなった裁判例が多くあります。

この際に発生する金額は到底個人で返せる額ではなく、交通事故における賠償金と同様、死亡事故ならば億単位での賠償金請求が行われます。

そのようなときにこのような賠償金の保険に加入していれば、年間数千円といった保険料の代わりに一件に付き、だいたい1億円から3億円までの補償を受けられます。

薬剤師も人間です。間違いを起こすなというのは難しい要求です。

だからこそ、ミスした際に、あなたが将来助けられる患者さんのことを思い、きっちりと責任を果たし、二度とミスがないように精進するようにしましょう。

薬剤師の調剤ミス、実際にあった事例は?

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薬剤師の調剤ミスの最近の実例としては、2011年に、調剤ミスで75歳女性が死亡し、薬剤師2人が書類送検される事件がありました。

誤った調剤を行ったことで、女性患者を死なせるなどしたとして、埼玉県警は担当薬局の管理薬剤師を、業務上過失致死容疑で、そして経営者の薬剤師会長を業務上過失傷害容疑でさいたま地検に書類送検したのです。

発表によれば、、会長は死亡した患者さんの胃酸中和剤の調剤を医師から指示されていたのに、重症筋無力症の治療に使うコリンエステラーゼ阻害薬を調剤して渡してしまい、全治不詳の中毒を起こさせた疑いがあるとのことです。

医薬品管理責任者であった被告は、在庫管理時に調剤ミスに気づいた他の薬剤師からその旨の報告を受けながら、患者さんに連絡せずに放置し、そのまま薬による中毒で死なせた疑いがあるとのことでした。

―引用元 http://gurikenblog.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-4003.html―

のちに、県警は、調剤ミスに気づいた時に連絡していれば、死ななかった、とみています。

このように、ニュースになるのはずさんな薬剤師の調剤ミスなどですが、実際には小さな事件は起こっています。

それは他の薬剤師に気づいてもらえたり、患者さんにそこまで悪影響を及ぼさなかったことで、知らず知らずに内に片付いていたというものです。

しかし、このような事件があるということを肝に銘じ、日々薬剤師としての仕事をしたいですね。

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このように、薬剤師は、ただただ薬を詰めるだけの仕事ではありません

患者さんに処方されたクスリがほんとうに正しいか、それを確かめる最後の玄関口でもあります。

転職の際には、転職サイトで好条件の求人を見つけたら、過去に問題が起こっていないかも確かめましょう。

転職エージェントに相談することで、きちんと薬剤師全員が賠償金の保険に入ることが出来るのかということも確認し、適度なプレッシャーの中で実力が発揮できるようにしましょう。

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執筆者情報

薬剤師転職JAPAN編集部
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