透析科の門前薬局の薬剤師として働くのにどのような注意点があるのでしょうか。
更新:2023/04/24
[職種・勤務先]透析科の門前薬局の薬剤師として働くのにどのような注意点があるのでしょうか。
転職を考える際には、仕事内容の把握は重要です。透析科の門前薬局の仕事内容の傾向、どのようなタイプの人に合うのかを見ていって、転職先候補としてのポテンシャルを見ていきましょう☆☆☆
透析科の門前薬局の薬剤師のお仕事は?
透析の門前薬局の薬剤師の仕事とはどのようなものでしょうか。
特殊な感じのある透析施設の門前薬局ですが、実はほかの調剤薬局と中身はそう変わりません。
あえて言うならば、処方箋一つにつきより多くの薬を準備しなければならないこと、専門性が高いことからたとえ調剤薬局の勤務経験者でも聞きなれない薬剤が多く取り扱われています。
一般内科で扱われる薬剤も多いとされていますが、透析で使用される薬剤の数もそれに負けず劣らずの量です。
降圧剤や血糖降下薬と定番なものから始まり、リンやカリウムといった吸着薬や副甲状腺機能亢進症の症状を抑制する薬、エリスロポエチン製剤といった透析科でしか取り扱わない珍しい医薬品が多くあります。
そのため、調剤薬局勤務が初めての方だとその数に圧倒されることもあるでしょう。
さらに透析では一人の患者さんで10種類以上の薬を服用していることも珍しくありません。
そのため一人の対応に時間も手間もかかるとともにそれらの薬の相互作用に注意しなければなりません。
ほかの薬局で多くの薬剤を扱った経験があれば少し安心ですが、ブランクを経ての調剤薬局勤務などである場合はきちんと研修を行ってくれる調剤薬局を選ぶことをお勧めします。
透析科の門前薬局の薬剤師に求められること
透析科の門前薬局の薬剤師にとって重要なことはどのような点でしょうか。
前述したとおり、透析科の門前薬局では多くの医薬品を取り扱い、一人の患者さんに何種類もお薬をお渡しすることになるので、専門性の高い医薬品の知識が必要になります。
これももちろん重要で必要なスキルですが、実はそれ以上に、薬剤師にはコミュニケーション能力が必要です。
多くの難しい薬をきちんと摂取していただくためには、透析患者さんへの服薬指導が重要になります。
例えば、摂取するタイミングが異なったり、順番があったりなどといった場合です。
たとえ薬剤師が正しい服薬に関する情報を伝え、指導を行ったとしても実際に透析患者さんに伝わっていなければ意味がありません。
「これは食後、これは寝る前、これは朝起きたらすぐに、」とただ個々の医薬品の摂取方法を説明しても透析患者さんに伝わらないことが多々あります。そこで重要になってくるのが薬剤師のコミュニケーション能力というわけです。
「朝起きたらこの薬をのんで、朝食後にはこれ。昼食の前にこれ、」と一日の流れで見ていきましょう。イメージしやすい説明は印象に残りやすく、処方箋にある摂取方法の見間違いなどを避けられます。
これは何も患者さんと薬剤師だけの話だけではありません。透析医と薬剤師のコミュニケーションも大切です。
疑義照会の際に薬剤師と透析医のコミュニケーションが生まれます。
透析科の門前薬局に限らず、疑義照会で医師と薬剤師の間で意思の疎通ができなければその迷惑をこうむるのは他ならない患者さんです。
ただただ患者さんのお薬の量がいつもと違うのですけど・・・といったあいまいな表現では、透析医も薬剤師が何に対して疑義を感じているかわかりません。
慢性的な病気を抱えている場合の多い透析科の患者さんの容態は変化が小さく、見にくいものです。
そのため、患者さんとの会話の中で医師の処方に疑義が生じることが多いです。
最近調子が悪くなっている、と患者さんが言っているのに処方薬が変わっていたり、逆に調子が良くなっているといっているのにお薬の種類が変わっていたりといった場合です。
患者さんと医師の間できちんと話し合われた内容であるかどうかを確認することが重要です。
きちんと扱っている医薬品を知ることはもちろん重要ですが、きちんと患者さん、透析医の間で協力体制をとって治療に向かうことが透析施設の門前薬局の薬剤師にとって重要といえます。
透析科の門前薬局の薬剤師が患者さんに言ってはいけないこと
透析科の門前薬局の薬剤師が患者さんとのコミュニケーションで注意しなければならないことは、気軽に”良くなっていますね”と言わないことです。
透析科に通っている患者さんは慢性的な病気で通院している可能性が高いです。
そのため、そのような言葉は下手をすると嫌味にも取られかねません。
この発言は、調剤薬局経験者からよく聞かれるもので、普通の調剤薬局で継続的に来院していた患者さんのお薬の量が減ったら、治療が進んでいる、病気が治りかけていると判断して良くなっていますね、などといった言葉をかけてあげることは患者さんに寄り添う良い薬剤師として見られます。
しかし、透析科だと必ずしも良い方向に行っているということにつながりません。
もちろん、お薬の量の変化を見逃さないのは重要ですが、自分の解釈で発言するのは避けたほうが良いです。
患者さんの処方箋のお薬の量の変化を見逃さないことが重要ですが、きちんと患者さんの病名を把握、摂取している薬の種類や量を調べるなどして相手に寄り添うために下準備を行って声をかけるのが重要です。
患者さんとのコミュニケーションを取ることは薬剤師の役割でもあるので、怖がらずにチャレンジしていきましょう。
透析科の門前薬局の薬剤師を転職先に選ぶ際にいくつか注意点を挙げてきましたが、もう少し情報を取りたいと思うのであれば、薬剤師専門の転職サイトに行ってみるとよいでしょう。
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