精神科、薬剤師のチームワークが試される場所
更新:2023/04/14
[職種・勤務先]精神科の薬剤師、というと、薬のプロとしての力よりもカウンセリングといった 心のケア中心になると考えている人もいますが、実は精神科はどの職種よりも薬の知識を試される仕事と言ってもいいかも知れません。
心の病気の診断、治療などは非常に難しく、医師、薬剤師、看護師などの医療従事者が力を合わせてやっとその方針が決まるものなのです。
つまりチーム医療が何よりも重要になるため、精神科の薬剤師は、その知識をいかに応用出来るかが大切なのです。
実際に精神科の薬剤師がどのように仕事を行うかを見て行きましょう☆☆☆
精神科の薬剤師が試される力とは?
精神科の薬剤師の仕事の特徴について、考えてみましょう。
精神科における治療法とは、入院や通院を通して治療を行うことで退院してはい、終了というわけではなく、その後の自立した生活を送るまでが入ります。
そのため、普通の病院のように医療現場におけるチーム医療だけでなく、医療と福祉のチームでの働きが重要となってきています。
従って、薬剤師は患者の入院中から医療関係者以外とも連絡をとりあい、症状やそれに対する入院、治療の計画などを収集し、共有し、さらに医療従事者や福祉関係者以外でも、地域の支援センターであったり、患者の家族であったりが積極的に患者の自立を援助できるように的確な情報を提供することが最大の役目となります。
精神科における診断は難しく、個人差も大きく関わってくることから薬を徐々に減らしたり、逆に増やすなどの細かい処方方針などを決める際に薬剤師の力が試されます。
精神科の薬剤師として活躍し続けるためには?
精神科の薬剤師となるためには、精神科薬物療法認定薬剤師であることが必須です。
この認定薬剤師になるためには3ヶ月の研修と決められた講義の受講が必要となります。最後にある試験に合格することで認定薬剤師になる事ができます。
そして申請時には、日本精神神経学会を始めとした関係学会のいずれかの会員であることが求められます。
その上で精神科領域に関連する学会での発表が決められた回数以上経験していることや、精神科領域の論文が決められた本数以上あることが必要です。
発表を行う学会は、日本医療薬学会などの精神科領域の学会、またはそれらに関連する国際学会などの規定以上のレベルの学会と定められていて、論文のインパクトファクターも定められています。
そして日本病院薬剤師会の執り行う精神科専門薬剤師認定試験に合格することも条件の1つです。
このように大変な努力が必要になる精神科薬剤師ですが、なるだけでなく、あり続けることも努力が必要です。
3年ごとに更新が必要であり、その度に薬剤師は研修を受けなければいけません。
しかしこの更新作業から新たな知識や技術を得られるので、この機会に精神科薬剤師に求められる力を再確認出来るでしょう。
精神科 薬剤師の給与面での優遇。
精神科の薬剤師たちの給与は、それでは、どうなのでしょうか?
基本的に、病院における認定や専門薬剤師という仕事は、そこまで給与面が恵まれているとはいえないでしょう。
手当が多少ついたとしても年収は500万円前後であるので、精神科に給料目的で転職するのはあまりオススメできません。
しかし、専門薬剤師で、その能力を活かして製薬会社に入れば、手当や企業ならではの調剤薬局などよりも良い昇給から、年収は700~800万円、さらに責任者クラスになれば1,000万円前後まで上がることが期待できます。
最近では精神科が増えてきたことから職場が増えてきましたが、残念ながら精神科専門薬剤師の給与はそれに比例するとは言えません。
しかし、医療従事者メンバーと、地域と密着し隊員までにとどまらず、さらにその先の患者さんの未来にまで関わっていきたいと考えているならば、これ以上適材適所と言える仕事はないのではないでしょうか?
精神科専門薬剤師の主な活躍の場は病院や製薬企業です。
そしてそもそもなるためには学会発表などが必要なため、研究ができる病院、や設備の整った製薬企業において成果を出す必要があります。
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