薬剤師の求人倍率とそれを決定する要素の数々。
更新:2023/05/09
[不安と悩み]薬剤師の求人倍率についてのお話です。
薬剤師が転職を行う際に、転職したい仕事先を見つけて、求人倍率が小さければ、その仕事に就けるか、と不安になりますか?
それとも、それだけ皆がいきたい場所だからきっといい仕事先だと勇気を持ちますか?
求人倍率が大きければ、求人をおこなう企業側が大変なおもいをすることになり、つまり薬剤師にとっては楽勝に思えてくることになり、同時にそれらの企業が属するジャンルは人気が無いのかとも思えてきます。
しかし、実際にはどうなのでしょう?
それは、いずれも正しいのですが、薬剤師によって希望条件が異なるので、これが必ずしも薬剤師なら誰にも当てはまるというものではありません。
では、どのような状況を予測したほうがいいのか、見て行きましょう☆☆☆
薬剤師 求人倍率から見れば転職はとても簡単?
薬剤師の求人倍率は、他の業種から比べると恵まれているでしょう。
厚生労働省から発表された平成25年7月時点での有効求人倍率は0.94倍と出ています。
この数字に対し、医師や歯医者、さらに獣医師や薬剤師といった医療系職種の有効求人倍率というのは基本的に等倍を切ることなく、場合によってはその10倍という数値も出してきています。
この数字だけから考えれば、薬剤師は求人倍率が低く転職しやすい、求人がたくさんあってよりどりみどり!
という感じもしますが、これは逆に考えてみれば、薬剤師はそれだけ深刻な人材不足問題を抱えているということなのです。
そのため、薬剤師の給与はただでさえ高いのにさらに上昇傾向にあります。
なにしろ、薬剤師は芸能事務所のように素人をいきなり採用してスターに自分の手で育て上げるようなことが出来ません。
大学入学のために勉強し、進級のために勉強し、さらに国家資格を得るために勉強してきて、さらにその会社で働きたいと望む人材しか採用することが出来ないのです。
とにかく人数を集めようと企業側が奔走し、給与をあげたり福利厚生を充実させたりとあの手この手で人を集めようとします。
薬剤師しか採用出来ない調剤薬局は、さらに全国チェーンを展開しているところが登場しているので、大手も中小もこの傾向が強いといえるでしょう。
薬剤師の求人倍率は、仕事場の場所によって変化してくる?
薬剤師の求人倍率の、仕事内容での違いとは、通常会社の規模や知名度、分野によって変動します。
しかし、薬剤師、特に調剤薬局など、言ってしまえばどこにでもあるようなものは、地域によって求人倍率が変化します。
都会のほうがやはり人気で、高い給与などの付加価値を求人票に付けなくても人が集まります。
そのため、求人倍率が下がり、採用人数が増えるので薬剤師一人あたりの負担も減り、ある意味よい職場になる可能性を持っています。
対して、地方の調剤薬局であれば、まず交通の便が悪いことが多いです。
場合によっては山の上だったり、離島であったり、想像以上に身動きがとれない場所で仕事をしなければなりません。
さらに住みづらいことで、よっぽどその地方に住みたかった、もしくは実家があるということではないとなかなかわざわざそこに住もうとしません。
そのため、初任給をあげてみたり、勤続年数に応じて別口の賞与を用意したりと様々な手段が取られていますが、薬剤師がなかなか集まらないことで薬剤師一人一人にかかる負担が大きくなり、働きにくい環境を作り出してしまいます。
このような情報は昔と異なり、ネットなどで即座に入手できます。地方におけるマイナスイメージも求人倍率の増加につながるのでしょう。
薬剤師 求人倍率から読み取れるもう1つ別の可能性。
薬剤師の求人倍率から考えられることが、もうひとつあります。薬剤師が都会で働く利点としては、やはり住みやすさが一番でしょう。
基本的にどこに行こうにも公共交通機関が利用できる、コンビニやスーパーなどが徒歩圏内にある・・・特に20代、30代の頃には重視したいことです。
やはり人が集まりやすいので、人手不足になかなかなりません。そのため、人がいないから仕事が大変になる・・・ということはありません。
では、仕事別に考えた時に求人倍率=人気度、働きやすさになるのでしょうか?
必ずしもそうではありません。特に地方に実家があり、家から職場に通いたいと考える薬剤師であれば、家賃もかからないし、地方手当も出るし、決して悪いことでもありません。
また、薬剤師の数が少ないことですぐに患者さんに名前を覚えてもらえ、やりがいを感じることもあります。
さらに在宅医療などに関われることから薬剤師としての新たなキャリア形成、スキルアップなどを出来ます。
都会ではなかなか出来ない経験ができる、それが地方における薬剤師の働き方の利点の1つなのかもしれません。
求人倍率というものは、人気のパラメーターの1つであり、その仕事に就ける確率を出してくれるものです。
しかし、求人倍率の数字だけを重視していれば、自分のほんとうにしたいものがぶれてしまい、結果的に転職失敗、ということにもなりえます。
そのような事態にならないためにも、求人倍率を見て安心し過ぎずにきちんと転職先の情報をサイトなどで収集して総合的に判断しましょう。
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